インタビュー 絵本『すてきなおとどけもの』|オンデマンド印刷・製本印刷なら「ガップリ!」

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オンデマンド印刷・製本印刷ならガップリ! > 製作者インタビュー > インタビュー  絵本『すてきなおとどけもの』

インタビュー 
絵本『すてきなおとどけもの』

 絵本『すてきなおとどけもの』 絵・神田瑞季 文・かのりんか様

/ 届け物をしに森に入ったアライグマのピッケと、/
動物たちとの楽しい出会いのエピソードを描いた絵本。

アライグマのピッケが、おいしくできた特製ヨーグルトを、森の奥に住む大好きなおばあちゃんに届けるのが発端で、森の中でウサギの姉妹やリスの兄弟などの動物たちと出会って友だちになり、一緒におばあちゃんの家を目指すというストーリーです。絵本作家・アーティストの神田瑞季さんが絵を、エッセイスト・ライターのかのりんかさんが文章を担当し、コロナ禍のなかで、二人で何かできないかという思いから絵本づくりが始まりました。かのりんかさんにお話をうかがいました。

世間コロナ禍悲しいムードっていましたし、
だからこそ楽しいお話しよう意識してりました。

この絵本は、絵を神田瑞季さんが描いて、お話をかのりんかさんが書いていますが、お二人はどういうご関係なのでしょうか。

かのりんかさん(左)と神田瑞季さん(右)

▲かのりんかさん(左)と神田瑞季さん(右)

私たちは東北芸術工科大学でグラフィックデザインを専攻していて、同じ学科だったことがきっかけで友だちになりました。神田さんは学生のころから作家として活動していて、東日本大震災の復興支援のためのアート活動もしており、仲の良い友人というだけではなく、作家としてとても尊敬している方です。

お二人で絵本を作ろうと思ったのは、どんなきっかけや目的があったのでしょうか。

神田さんはすでに絵本作品を作っていて、私は文章を書くのが好きだったのでエッセイ集などの冊子を作っていました。それで、「二人で作品を作りたいね」という話はしていたのですが、ちょうどコロナ禍が始まった時期でもあり、「お互いに何かできることはないかな?」と探していくうちに、自然と絵本づくりが決まった感じです。神田さんの1作目の絵本は震災をテーマにしたもので、素晴らしい本です。ただ、彼女としては悲しい過去を想起させるものでもありました。それで「今度は楽しくなる絵本を作りたい」と言っていて、世間もコロナ禍で悲しいムードが漂っていましたし、だからこそ楽しいお話にしようと意識して作りました。

なぜ、表現の手段に絵本というツールを選ばれたのでしょうか。

絵本は生まれて最初に読む本で、本人が気づいていなくても何かしらその人に影響を与えていると思うんです。私の場合、小さいころに読んだ絵本が、いまの自分の作品にも影響している部分があるなって感じることがあります。それに絵本は、大人になって読み返した時に「こんな意味が隠されていたんだ」と気づいて印象が変わったりしますよね。それって作り手としても「夢」があるなと思うんです。今回の作品も、表面上のストーリーを楽しんでもらうことを前提に作りましたが、二人で「時間が経ってから気づいてもらえたらいいな」という、後ろに隠されたテーマにもこだわりました。何か作りたいなと思った時に「長く楽しんでもらえるもの」と考えたら、「絵本」だったのかなと思います。

会いたい」と瞬間って楽しかったり温かかったりしたのに、
コロナきっかけ会いたい気持ち自体に何だか悲しいイメージがついてしまったようでだったんです。

「ガップリ!」は、どのように探されたのですか。 また、利用する決め手は何だったのでしょうか。

「ガップリ!」さんのサイトは、インターネットで「絵本 印刷」の言葉で検索してみつけました。サイトは見やすくて、印象が良かったですね。事例もたくさん載っていて、とても参考になりましたし、安心感がありました。それに「ガップリ!」さんは、一番選択肢が多かったんですよ。ほかの印刷会社さんでは、たとえば横長のサイズの製本ができないとか、選べる表紙の紙の種類が少ないとか、印刷部数が決まっていたりしていました。作るにあたって、できるだけ選択肢は多いほうが良かったので「ガップリ!」さんを選びました。

この作品は「会いたい」がテーマということですが、どのような思いがあったのでしょうか。

コロナ禍で、いろいろな立場の方が苦しみを強いられたと思うんですけど、社会全体として「会いたい人に会いに行けない」という悲しみが大きかったように感じました。いままで「会いたい」と思う瞬間って楽しかったり温かかったりしたのに、コロナがきっかけで会いたい気持ち自体に何だか悲しいイメージがついてしまったようで嫌だったんです。そこで、会えない期間を会いに行くための過程だと考えたら楽しいんじゃないかって思って、この絵本がプラスの思考に変換できるツールになればと考えたんです。神田さんは震災でおじいさまを亡くされているのですが「亡くなったおじいさんとはもう会えないけれど、もし天国で会えるんだったら、これからの人生も会うまでの過程だと思えるかもしれないね」と言ってくれました。そこがすごくリンクするなと思って。絵本を人生に置き換えることもできますし、「会うまでにどんな自分でいようか」と考えるだけでも、ちょっと気分が違ってくるのかなと思いました。

「会いに行く」ことが楽しくなるような明るいイラスト

▲「会いに行く」ことが楽しくなるような明るいイラスト

お二人での絵本づくりは、どのような流れで進めていかれたのですか。

どんなテーマやメッセージを絵本に込めるかを二人で話し合って、そこからあらすじと方向性を決めました。それから私がストーリーのアイデアをいくつか出して、その結果、アライグマの「ピッケ」が届け物をする話になりました。絵本って意識して読むと、自分が思っていたより自由で、いろいろな可能性があるなと思いましたが、今回は神田さんと「子どもが読んでワクワクしたり楽しくなったりするような本を作りたいね」と話していたので、そこから遠ざからないよう、説明っぽくならないよう注意して起承転結のある物語を書きました。それを神田さんに見てもらって直して、ストーリーが完成したところで神田さんにバトンタッチして、今度はでき上がった絵を私が見てアドバイスをするという流れで作っていきました。それ以降の絵本のデザインやデータ作成などの作業は私が行い、トータルで半年ぐらいかかりましたが、駆け足では作りたくなかったので、ほぼ予定どおりにできました。

絵本製作の打ち合わせをする神田さんとかのさん

▲絵本製作の打ち合わせをする神田さんとかのさん

絵本を作る時に、こだわった点はありますか。

まず、絵本のサイズをB5判の横長にしたことです。B5が一番手に取りやすい大きさだったことと、舞台が森だったので、横長にすれば森に迷いこんだ感じが出せて、移動が大きく見えていいのではないかということで決めました。文章に関しては、声に出して読みたくなるように、語感とかテンポの良さを出せるように、言葉選びを慎重に行いました。読者は小学校低学年を想定していたので、お話もわかりやすく、あまり難しい漢字を使わないように、対象年齢の子が習う漢字を調べながら書きました。絵は、ページごとにレイアウトも構図も変えて、読んでいる人が飽きないように意識して作ってもらいました。神田さんはとても慎重に色選びをしたようで、隣にある色が同じ色にならないように注意をしていたようです。ほかにも、脇役をページの端で遊ばせて自我があるように見せたり、素材にもこだわって、手に馴染みやすく頑丈な紙を選びました。

横型の絵本にすることでキャラの位置や左右の広がりを見せる構図に

▲横型の絵本にすることでキャラの位置や左右の広がりを見せる構図に

お互い忌憚なく意見っていたのですが、感覚レベルまで共有しやすかったので、神田さんとれてかったなといました。

絵本ができた時の感想はいかがでしたか。

すごくうれしかったです! 神田さんの家に絵本が入ったダンボールの箱が届いて、それを開けた時は、二人で「ワーッ!」となりました。神田さんの絵は鮮やかできれいなのですが、それが印刷でもそのとおりに出ていたのにとても感動しました。というのも、学校でグラフィックデザインを学んでいたので、印刷の色はパソコンの画面で見るとおりにはならないと思っていたんです。おそらく、印刷の担当の方がしっかりと調整してくださったんだろうなと想像しています。今回は神田さんとの共作で、自分のイメージを共有するのはお互い難しかったと思うんですけど、できた時は世界観が具現化されたみたいで、喜びがとても大きかったです。お互い忌憚なく意見は言い合っていたのですが、感覚レベルまで共有しやすかったので、神田さんと作れて良かったなと思いました。

絵本を本棚に飾っている様子

▲本棚に飾っても目立つ表紙の色鮮やかさ

絵本は500部作られましたが、販売されているのでしょうか。

個展で公開した絵本の原画の数々

▲個展で公開した絵本の原画の数々

はい。神田さんと二人で企画した「森の絵本屋さん」というオンラインショップで販売しています。あとは、地元の本屋さんに置いてもらったり、神田さんが震災の復興支援を兼ねて毎年、地元・宮城県の女川町で開いている個展や、私の本を販売するイベントに持っていったりしています。また、販売だけではなく、宮城県名取市のおしゃれな温泉施設にある休憩スペースにも置いてもらったりしています。最初に500部刷ったのは、たくさんの人に手に取ってもらいたいという二人の思いがあったので、販売にシビアにならず、時間をかけて少しずつ広めていけたらいいなと思っています。ありがたいことに、絵本発売の際にはたくさんの方が予約してくださって、贈り物にも選んでくださいました。予想を超える売上状況で、たくさんの方が私たちの想いを受け取り繋いでくれている事がとても嬉しく幸せに思います。

絵本を読んだ方からの反応や感想はいかがでしょうか。

たくさんの感想をいただいています。「楽しい絵本」を意識して作ったので、温かい気持ちになったとか、ほっこりしたとか、楽しかったと言ってもらえることがすごく多かったです。複数のテレビ局でも取り上げていただいたんですよ。意外なのは、小学校低学年くらいを読者として想定していたのですが、実際には2~3歳の子も読んでくれているんです。まだ文字はあまり読めないかもしれませんが、おかあさんと一緒に「この絵は何かな?」とか指差しながら、楽しんだりしているみたいです。自分が思うよりも、絵本はいろいろな年齢の子が楽しめるものなんだと感じたので、これからの制作に活かしていきたいと思いました。

小さな子ども向けの絵本の中に並ぶ『すてきなおとどけもの』

▲小さな子ども向けの絵本の中に並ぶ『すてきなおとどけもの』

今後の活動予定などをお聞かせいただけますでしょうか。

神田さんとは「『森の絵本屋さん』で絵本をシリーズ化したいね」と話しています。たとえば今回の主人公のアライグマのピッケが別の場所に行く話だったり、あるいは脇役の動物たちに焦点を当てたスピンオフを展開してみたりしてもいいのかなと思っています。今回は王道のストーリーな感じで、ワクワクを届けるというコンセプトで作ったので、次は違った角度から見たストーリーにしてもいいねという話も出ています。そういう意味では、今回作った絵本は次につながる作品だったなと思います。個人的には、本を作ることが好きなので、次は児童書のようなものを作ってみたいです。

「ガップリ!」サービスをご利用になった感想はいかがでしたか。

「本当にありがとうございました!」というのが一番です。まず、注文する前に電話でいろいろ質問した時に、とても親切に対応していただいたのが印象深かったですね。その方は「全部知っている!」と思えるような対応で、しかも、こちらが考えていることを先回りしてご提案してくださったので、ありがたかったですし、勉強にもなりました。実際に注文をしたあとも、製本前に間違いがないかを細かく確認して進めてくださり、とてもていねいに対応していただいたなというのが感想です。

「会えない期間を会いに行くための過程」と捉えて、その期間を楽しむというのは素敵な考え方ですね。
お一人おひとりのご活躍はもちろん、お二人での続編も楽しみにしています。

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