蘆野ゆり子
様製作のオリジナルカレンダー

/ ドイツの宗教曲をカリグラフィーで /
表したダイナミックな壁掛けカレンダー
カリグラフィー作家の蘆野ゆり子さんは、合唱団で習っているドイツの宗教曲をカリグラフィーで表現したカレンダーを作りました。ドイツ語の翻訳者だった蘆野さんがカリグラフィーをはじめたきっかけや、カレンダーを作ることになった理由、また、友人からの依頼で作った絵本の制作秘話など、盛りだくさんのエピソードをうかがいました。
ドイツの宗教曲をカリグラフィーで表現した展示会を開いたら好評だったので、手に取ってもらいやすいカレンダーを作ったんです。
カリグラフィーをはじめたきっかけは?
以前はドイツ語の技術翻訳の仕事をしていたのですが、翻訳も機械化されて需要が減り、空いた時間が増えてしまいました。そんな折、たまたま新聞広告でカリグラフィー教室のことを知りました。それまでカリグラフィーの存在も知らなかったのですが、教室に通ううちにすっかり虜になり、25年たった今も続けています。私はドイツ語でカリグラフィーを書きたかったのですが、日本ではドイツ語の表記法は学べないので、ドイツへ何度か行き、ドイツ人講師の元で学んできました。
なぜ音楽をカリグラフィーのモチーフに選んだのですか?
▲蘆野さんが歌詞や楽譜を表現したカリグラフィー作品
長年、合唱団でドイツの教会音楽、主にバッハ以前の合唱曲を歌ってきて、歌詞や楽譜をカリグラフィーで表現してみよう、とひらめいたんです。2001年に作品をはじめてドイツで展示したのですが、ドイツの方々にも、自分たちが歌ってきた曲がカリグラフィーで描かれていることは魅力的に映っていたようです。
カリグラフィーのカレンダーを作ることになったきっかけを教えてください。
さきほどもお話したのですが、作品をドイツで展示したら、それが意外と好評で「作品を買うにはなかなか手が出ないけど、印刷物だったら……」というお声をいただいていました。その後たまたまドレスデンでDTP(※)専門の方を紹介していただく機会があり「カレンダーを作ってみようか」ということになりました。
※DTP(=DeskTop Publishingの略):PC上で印刷物のデータを制作すること。
▲ドイツでの展示会の様子
ドイツで作ったカレンダーは解説もすべてドイツ語なので、
日本の友人用には日本仕様のカレンダーを作ることにしました。
以前はドイツでカレンダーを作っていたんですね。どうして日本で作ることにしたのですか?
▲カリグラフィーの下に日本語で解説をつけたカレンダー
ドイツで作ったカレンダーは、解説部分がすべてドイツ語。日本での使用には、カレンダーを日本仕様にする必要がありました。そこで日本語の解説を別に用意し、画像編集ソフトの使い方を覚えてなんとか自分でデータ作成をしていました。
「ガップリ!オリジナルカレンダー」はどうやって見つけたのですか?
日本でもドイツで作っていたのと同じリング製のカレンダーを作りたかったんです。それで「リング製・カレンダー・製作」で検索して「ガップリ!オリジナルカレンダー」さんを見つけました。偶然にもご近所だったので、実際にうかがって、これまでドイツで作ったカレンダーを見ていただき、同じように作れるということで、製作をお願いしました。
壁掛けと卓上の2タイプを作られたことも過去にありましたが?
▲以前製作された卓上カレンダー
壁掛けをメインに作っているのですが、「大きすぎる」という声があり、試しに卓上カレンダーを作ってみました。しかし、実際に作ってみたら私の作品のような全面に細かい字がたくさんあるデザインは、卓上サイズだと上手に魅力を伝えられないと感じたのです。それからは壁掛けタイプだけ製作しています。
カレンダーを制作する上でこだわった点はありますか?
カリグラフィーの題材はすべて声楽、合唱音楽ですが、著作権の関係上、現代の作品は使えないので、16世紀から1940年代までの作品を選ぶようにしています。
カレンダーができた時の感想や、カレンダーの活用方法を教えてください。
仕上がりもきちんとしているので、とても満足しています。「ガップリ!オリジナルカレンダー」さんで作ったものは、合唱仲間、カリグラフィー関係、親しい人たちにお渡しし喜ばれています!
友人から「両親がノートで作った手描きの絵本を製本したい」と相談され、
本のことなど何も知らないのに引き受けちゃったんです!
絵本『あかいたまご』も「ガップリ!」で作られていますね。
こちらは、毎年カリグラフィーのカレンダーを愛用してくれている友人から「両親がノートに手描きした絵と物語を絵本にして子どもや孫に配りたい」と相談され、データ化を引き受けてでき上がった小さな本です。芸術関係のお仕事をしていたお父さまの絵に、保育士のお母さまが書かれた物語で、素敵な作品だったので、お手伝いしようかなという気持ちで引き受けました。
▲絵本『あかいたまご』表紙
どういう流れで絵本を制作したのですか?
▲文章とスキャンしたイラストを絵本らしくレイアウト
家族に配るものだから大げさでなくていいということだったので、「ガップリ!」さんから送っていただいた絵本の資料や見本帳を見ながら、友人と相談して仕様を決めました。次に友人が文字をテキストデータにして、私がイラストをスキャンしました。そのあと、私がレイアウトしたという形です。
絵本を作るにあたって、こだわりや難しかったところはありますか?
本のことなど何も知らないのに引き受けてしまったので、絵本用のデータの作り方が全然わからなくて苦労しました。特にテキストとイラストをレイアウトするのが大変で、作品事例を見たり、製本の用語を調べたり「ガップリ!」さんに手伝ってもらったりしながらなんとか完成させました。
手描きのものが形になったのを見て、作ってよかったなと思いました。
友人も「きちんと絵本になって子どもや孫に配ることができてよかった!」と喜んでいました。
絵本ができた時の感想や、ご友人の反応はいかがですか?
手描きのものが形になって完成したのを見て、大変だったけど作ってよかったなと思いました。友人も「ノートに描かれていたのでぽろぽろになりかけていた作品が、きちんと絵本になって子どもや孫に配ることができてよかった」と喜んでいました。絵本はすべて依頼主の友人に渡しましたが、私の子どもたちにも見せたかったので、1冊譲ってもらいました。
▲手描きのイラストも製本することで本格的な絵本に
今後、作ってみたい作品はありますか?
まわりから「作品集を作ってみたら?」という声もいただいているので、将来的には考えてもいいかもしれませんね。ただ、私の作品は小さいサイズの本で作ると表現が難しいので、その時にはサイズ選びには気をつけないと…と思っています。
最後に「ガップリ!オリジナルカレンダー」のサービスを利用した感想をお願いします。
注文から納品までネット上ですべてできるところが便利で気に入っています。いまは来年のカレンダーを作っているところなので、その時はまたよろしくお願いします。
好きになったら身に付くまで極められるエネルギッシュな蘆野さん。
作品やお話からその熱意が十分伝わってきました。来年のカレンダーも楽しみにしています!
表したダイナミックな壁掛けカレンダー
カリグラフィー作家の蘆野ゆり子さんは、合唱団で習っているドイツの宗教曲をカリグラフィーで表現したカレンダーを作りました。ドイツ語の翻訳者だった蘆野さんがカリグラフィーをはじめたきっかけや、カレンダーを作ることになった理由、また、友人からの依頼で作った絵本の制作秘話など、盛りだくさんのエピソードをうかがいました。
ドイツの宗教曲をカリグラフィーで表現した展示会を開いたら好評だったので、手に取ってもらいやすいカレンダーを作ったんです。
カリグラフィーをはじめたきっかけは?
以前はドイツ語の技術翻訳の仕事をしていたのですが、翻訳も機械化されて需要が減り、空いた時間が増えてしまいました。そんな折、たまたま新聞広告でカリグラフィー教室のことを知りました。それまでカリグラフィーの存在も知らなかったのですが、教室に通ううちにすっかり虜になり、25年たった今も続けています。私はドイツ語でカリグラフィーを書きたかったのですが、日本ではドイツ語の表記法は学べないので、ドイツへ何度か行き、ドイツ人講師の元で学んできました。
なぜ音楽をカリグラフィーのモチーフに選んだのですか?

▲蘆野さんが歌詞や楽譜を表現したカリグラフィー作品
長年、合唱団でドイツの教会音楽、主にバッハ以前の合唱曲を歌ってきて、歌詞や楽譜をカリグラフィーで表現してみよう、とひらめいたんです。2001年に作品をはじめてドイツで展示したのですが、ドイツの方々にも、自分たちが歌ってきた曲がカリグラフィーで描かれていることは魅力的に映っていたようです。
カリグラフィーのカレンダーを作ることになったきっかけを教えてください。
さきほどもお話したのですが、作品をドイツで展示したら、それが意外と好評で「作品を買うにはなかなか手が出ないけど、印刷物だったら……」というお声をいただいていました。その後たまたまドレスデンでDTP(※)専門の方を紹介していただく機会があり「カレンダーを作ってみようか」ということになりました。
※DTP(=DeskTop Publishingの略):PC上で印刷物のデータを制作すること。

▲ドイツでの展示会の様子
ドイツで作ったカレンダーは解説もすべてドイツ語なので、
日本の友人用には日本仕様のカレンダーを作ることにしました。
以前はドイツでカレンダーを作っていたんですね。どうして日本で作ることにしたのですか?

▲カリグラフィーの下に日本語で解説をつけたカレンダー
ドイツで作ったカレンダーは、解説部分がすべてドイツ語。日本での使用には、カレンダーを日本仕様にする必要がありました。そこで日本語の解説を別に用意し、画像編集ソフトの使い方を覚えてなんとか自分でデータ作成をしていました。
「ガップリ!オリジナルカレンダー」はどうやって見つけたのですか?
日本でもドイツで作っていたのと同じリング製のカレンダーを作りたかったんです。それで「リング製・カレンダー・製作」で検索して「ガップリ!オリジナルカレンダー」さんを見つけました。偶然にもご近所だったので、実際にうかがって、これまでドイツで作ったカレンダーを見ていただき、同じように作れるということで、製作をお願いしました。
壁掛けと卓上の2タイプを作られたことも過去にありましたが?

▲以前製作された卓上カレンダー
壁掛けをメインに作っているのですが、「大きすぎる」という声があり、試しに卓上カレンダーを作ってみました。しかし、実際に作ってみたら私の作品のような全面に細かい字がたくさんあるデザインは、卓上サイズだと上手に魅力を伝えられないと感じたのです。それからは壁掛けタイプだけ製作しています。
カレンダーを制作する上でこだわった点はありますか?
カリグラフィーの題材はすべて声楽、合唱音楽ですが、著作権の関係上、現代の作品は使えないので、16世紀から1940年代までの作品を選ぶようにしています。
カレンダーができた時の感想や、カレンダーの活用方法を教えてください。
仕上がりもきちんとしているので、とても満足しています。「ガップリ!オリジナルカレンダー」さんで作ったものは、合唱仲間、カリグラフィー関係、親しい人たちにお渡しし喜ばれています!
友人から「両親がノートで作った手描きの絵本を製本したい」と相談され、
本のことなど何も知らないのに引き受けちゃったんです!
絵本『あかいたまご』も「ガップリ!」で作られていますね。
こちらは、毎年カリグラフィーのカレンダーを愛用してくれている友人から「両親がノートに手描きした絵と物語を絵本にして子どもや孫に配りたい」と相談され、データ化を引き受けてでき上がった小さな本です。芸術関係のお仕事をしていたお父さまの絵に、保育士のお母さまが書かれた物語で、素敵な作品だったので、お手伝いしようかなという気持ちで引き受けました。

▲絵本『あかいたまご』表紙
どういう流れで絵本を制作したのですか?

▲文章とスキャンしたイラストを絵本らしくレイアウト
家族に配るものだから大げさでなくていいということだったので、「ガップリ!」さんから送っていただいた絵本の資料や見本帳を見ながら、友人と相談して仕様を決めました。次に友人が文字をテキストデータにして、私がイラストをスキャンしました。そのあと、私がレイアウトしたという形です。
絵本を作るにあたって、こだわりや難しかったところはありますか?
本のことなど何も知らないのに引き受けてしまったので、絵本用のデータの作り方が全然わからなくて苦労しました。特にテキストとイラストをレイアウトするのが大変で、作品事例を見たり、製本の用語を調べたり「ガップリ!」さんに手伝ってもらったりしながらなんとか完成させました。
手描きのものが形になったのを見て、作ってよかったなと思いました。
友人も「きちんと絵本になって子どもや孫に配ることができてよかった!」と喜んでいました。
絵本ができた時の感想や、ご友人の反応はいかがですか?
手描きのものが形になって完成したのを見て、大変だったけど作ってよかったなと思いました。友人も「ノートに描かれていたのでぽろぽろになりかけていた作品が、きちんと絵本になって子どもや孫に配ることができてよかった」と喜んでいました。絵本はすべて依頼主の友人に渡しましたが、私の子どもたちにも見せたかったので、1冊譲ってもらいました。

▲手描きのイラストも製本することで本格的な絵本に
今後、作ってみたい作品はありますか?
まわりから「作品集を作ってみたら?」という声もいただいているので、将来的には考えてもいいかもしれませんね。ただ、私の作品は小さいサイズの本で作ると表現が難しいので、その時にはサイズ選びには気をつけないと…と思っています。
最後に「ガップリ!オリジナルカレンダー」のサービスを利用した感想をお願いします。
注文から納品までネット上ですべてできるところが便利で気に入っています。いまは来年のカレンダーを作っているところなので、その時はまたよろしくお願いします。
好きになったら身に付くまで極められるエネルギッシュな蘆野さん。
作品やお話からその熱意が十分伝わってきました。来年のカレンダーも楽しみにしています!