3種類の印刷方式
ガップリ!で選べる印刷方式
ガップリ!では3種類の印刷方式を運用した印刷サービスを行っています。一つは大量部数や大判印刷に対応する高精細な「オフセット印刷」、一つは少部数から印刷でき鮮やかな発色で特殊トナー印刷にも対応しているガップリ!の主力「オンデマンド印刷」。
そしてもう一つ、新たに加わったのが超高密度・高精度のプリントヘッドを搭載し、高品質な仕上がりの「超高精細デジタル印刷」です。ガップリ!ではこの3種類の印刷機を運用し、お客さまの商品やご要望に合わせた最適な印刷方式をご提案しています。
オフセット印刷
オフセット印刷とは
本や新聞、雑誌と、部屋の中を見回しただけでも印刷物はいろいろありますが、それらの印刷がどんな仕組みで行われているか、ご存じですか。 一般の印刷物の多くは「オフセット印刷」で印刷されています。このオフセット印刷とは、凸版や凹版のように、版のでこぼこしたところにインクをつけて印刷するのではなく、水と油が反発する性質を利用した印刷方式です。
オフセット印刷では、入稿データをシアン・マゼンタ・イエロー・ブラックに分解し、色ごとの「版」を作成します。版は印刷しない部分に水を吸着させ、印刷する部分にインクを載せて紙に転写し、色を重ねることで文字や写真、絵柄を表現します。
オフセット印刷の特長としては、高精細で印刷の仕上がりが非常に美しいことがあげられます。また、大型の「オフセット印刷機」で高速に刷るので大量印刷に向いており、部数が多くなるほどコストが下がるというメリットもあります。
本づくりにおける確かな実績。ガップリ!の「オフセット印刷」
ガップリ!を運営する私たち第一資料印刷は、創業以来65年以上にわたり、雑誌、書籍から、報告書、論文集、テキスト、資料集、広報誌、会報誌印刷に至るまで、さまざまな本づくりに携わってきました。
ガップリ!の主力であるオンデマンド印刷同様、オフセット印刷に関しても組版、製版、印刷、製本、加工の一貫した生産体制を構築。工程を一貫化することで、スピードとコストパフォーマンスの向上を実現しています。
・印刷品質にこだわりたい
・大量に作って1冊あたりのコストを抑えたい
・刷色を選びたい(特色を使いたい)
・用紙にこだわりたい
ガップリ!オフセット印刷のカラーマネジメント
オフセット印刷は、オンデマンド印刷より気温や湿度、機械のコンディションなど変動要素が大きく、色管理が複雑です。
オフセット印刷の色管理は、あらかじめ設定した用紙ごとの印刷濃度の基準に印刷することで印刷品質の安定を図っています。
個々の印刷の刷り出し確認時には、分光濃度計で基準濃度との差異を測定します。差異があれば濃度を調整し、基準に適合すればOKシートとし、印刷機に登録して本印刷が開始されます。
印刷中も紙を抜き取り測色し、調整が必要なら印刷機にフィードバックして安定した印刷を保持します。
オンデマンド印刷
オンデマンド印刷とは
「オンデマンド(On Demand)」という言葉はご存じですか。「要求・要望に応じて」という意味で、見たい映画をインターネット配信でいつでも見られる「ビデオ・オンデマンド」と呼ばれるサービスもあります。この「オンデマンド」という考え方を印刷に取り入れたのが「オンデマンド印刷」です。
オンデマンド印刷とは、デジタルデータ化した原稿を直接「オンデマンド印刷機」でプリントする印刷方式です。一般の新聞や書籍を印刷するオフセット印刷に必要な「版」を使わないため、スピーディーな出力とコスト削減ができ、少部数の印刷に適しています。
最新のデジタル印刷機(オンデマンド印刷機)は、発色が鮮やかで、特殊トナーの印刷にも対応しており、見映えのよい商品を作ることができます。
かつては簡易印刷というイメージが強かったオンデマンド印刷ですが、印刷機の進歩により、色域やきめ細かさなどもオフセット印刷の品質に近づいています。
こだわりの一冊が作れる!ガップリ!の「オンデマンド印刷」
最新のデジタル印刷機を採用しているガップリ!のオンデマンド印刷は、ゴールドやシルバーのメタリックやピンクの特殊トナー印刷にも対応しています。この特殊トナーにより、本格的な絵本づくりをはじめ、さまざまな分野の商品に新たな可能性が広がっています。
また、通常の用紙より厚いカード紙、クラフト紙の「超・厚紙印刷」にも対応(リング製本)。表紙・裏表紙の紙の質感や厚さが自由に選べるので、用途や好みに応じた冊子づくりができます。
特殊な印刷も可能になったオンデマンド印刷に、上製本やリング製本などの製本加工と、多種多様なオプション加工を組み合わせて、こだわりの一冊を作ってみてはいかがでしょうか。
・少部数でも見映えのよい冊子を作りたい
・ムダな部数を作りたくない
・効率よく冊子を作りたい
・余計な在庫を抱えたくない
オンデマンド印刷のカラーマネジメント
オンデマンド印刷機の色管理は、印刷機に内蔵されているインラインセンサーを使って自動階調補正(キャリブレーション)を行い、安定した品質の維持に努めています。以前は測色機を使用し手作業で測色を行っていましたが、インラインセンサーの導入により、効率よく安定した色管理ができるようになりました。
ガップリ!で使用している4台のオンデマンド印刷機は、台ごとによる個体差を調整するため「リモートカラーマネジメント」を取り入れています。4台それぞれからクラウド上のサーバーに測色結果を送信し、もし、サーバーのプロファイルと色差があれば印刷機に調整が促されるシステムです。印刷機の台が変わっても安定した色再現ができ、追加製作のお客さまも安心してご注文いただけます。
「Japan Color(ジャパンカラー)」とは
日本には、ISO国際標準に準拠した「Japan Color 認証制度」があります。そこに、2017年5月、新しい認証制度が創設されました。それが「Japan Color デジタル印刷認証」です。当社はこの認証を2017年11月、「Japan Color 標準印刷認証」とともに取得しました。「Japan Color デジタル印刷認証」取得は、当時、日本全国で10番目以内に入る早さでした。
私たちは、「Japan Color デジタル印刷認証」「Japan Color 標準印刷認証」2つの認証を取得し、オフセット印刷、オンデマンド印刷という異なる印刷機を用いても、同じ品質基準で印刷するノウハウを得ることができました。
超高精細デジタル印刷
超高精細デジタル印刷とは
「超高精細デジタル印刷」はインクジェット方式のデジタル印刷で、描画部分には超高密度・高精度のプリントヘッドを搭載しており、オフセット印刷に匹敵する品質を実現します。
印刷物上の文字や図形、色を表現する小さな点を「網点」と呼びますが、超高精細デジタル印刷の網点の打滴正確性はオフセット印刷と比べても高く、高精細な網点再現が可能です。吐出安定性にも優れており、細かい色の差も滑らかに表現できるようになりました。
デジタル印刷なので、刷るときに「版」が要らず、スピーディーで少部数から印刷できます。
対応する用紙サイズは最大585×750mmまで。大判印刷や超厚紙印刷も可能で、用紙の汎用性にも優れています。
色彩豊かな印刷ができるガップリ!の「超高精細デジタル印刷」
当社では「Japan Color 認証制度」を活用したカラーマネジメントを行い、超高精細デジタル印刷でも同じ色品質基準で印刷することを目指しています。
通常はJapan Colorの定めた色域で印刷しますが、印刷機にはJapan Colorよりも広い色域を表現する能力があり、「広色域モード」設定では従来の印刷(オフセット印刷・オンデマンド印刷)では表現できない色再現が可能になりました。
これは広い色域と優れた発色性を持つ独自開発された水性顔料インクによるもので、色彩豊かな写真や絵画も鮮やかに印刷します。
・アート系の冊子を作りたい
・大判の商品を少部数で作りたい
・発色にこだわっている
・効率的に冊子を作りたい
超高精細デジタル印刷のカラーマネジメント
ガップリ!が使用している超高精細デジタル印刷機は、吐出安定性に優れ色ブレが少ないことから、1日1回の自動階調補正(キャリブレーション)で印刷品質が維持できます。
用紙を変えるときは必ずプリントヘッドのノズルチェックを行い、印刷中もノズルに異常が検知されれば調整されるシステムなので、安定した色管理が行えます。
いつでも安定した色再現ができるように、当社では印刷のカラーマネジメントにISO国際標準に準拠した「Japan Color 認証制度」を活用しています。
これまでに、オフセット印刷の「Japan Color 標準印刷認証」、オンデマンド印刷の「Japan Color デジタル印刷認証」を取得しておりましたが、超高精細デジタル印刷に対応する「Japan Colorプルーフ運用認証」を2024年2月に取得しました。
これにより、どの印刷方式でも同じ品質基準で印刷するノウハウが得られ、オフセット印刷の本製作と同じ紙を使って刷る「本紙校正」にも、超高精細デジタル印刷が利用できるようなりました。
「Japan Color 認証制度」で得たノウハウや長年培ってきた印刷技術を超高精細デジタル印刷にも生かし、印刷品質の安定に努めていきます。
当社で取得している3つのカラーマネジメント認証