インタビューページ『あこちゃんとひみつのごはん』|上製本(ハードカバー仕上げ)のオリジナル絵本が50冊からつくれる

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オリジナル絵本 インタビュー
『あこちゃんとひみつのごはん』

有田焼に描かれただるまが、この食器を使ってごはんを食べてほしいと、あこちゃんに話しかけてくるというオリジナル絵本『あこちゃんとひみつのごはん』

/ 有田焼の老舗窯元が「開かれた窯」として挑む、 /
多才な活動の一環で絵本を制作

有田焼の窯元の当主・徳永隆信さんは大の絵本好きで、器に描かれた「だるま」の絵をきっかけに、絵本制作を思い立ったそうです。物語の主人公は、ごはん嫌いでおかしばかり食べている女の子「あこちゃん」。ある日、有田に住むおじいちゃんから、かわいいだるまの絵が描かれた食器が届きます。すると、そのだるまが、この食器を使ってごはんを食べてほしいと、あこちゃんに話しかけてくるのです。陶磁器の製作や販売にとどまらず、さまざまな活動に取り組んでいる徳永さんに絵本づくりについてお話をうかがいました。

「もし有田焼テーマにした絵本子どもたち周りあったら、
有田焼してもっと親しみじてもらえるのではないか」という
思いいてきました。

まず、絵本を出版された徳永陶磁器株式会社様についてご紹介いただけますでしょうか。

佐賀県の有田町で有田焼の魅力を伝える、徳永陶磁器株式会社様

▲佐賀県の有田町で有田焼の魅力を伝える、徳永陶磁器株式会社様

徳永陶磁器株式会社は、慶応元年(1865年)創業の有田焼の老舗で、「幸楽窯」という窯元名で広く知られています。

特色としては「開かれた窯」をめざし、カナダや韓国、ミャンマー出身の外国人スタッフを迎え入れているほか、海外アーティストの滞在制作を支援するレジデンスプログラムも行っています。

また、より多くのお客さまに窯元を訪れていただき、有田焼の魅力を知ってもらうために、工場見学が楽しめる「ファクトリーツアー」や、膨大な数の焼き物が貯蔵された広い倉庫でお気に入りの器や掘り出し物を探す「トレジャーハンティング」といったユニークな体験型サービスも行っています。

数多くの焼き物が眠る倉庫から、気になる逸品を発掘できるサービス「トレジャーハンティング」

▲数多くの焼き物が眠る倉庫から、気になる逸品を発掘できるサービス「トレジャーハンティング」

それは面白そうですね! 陶磁器の製作や販売にとどまらず、多岐にわたる取り組みを始めた背景にはどのようなことがあったのでしょうか。

徳永陶磁器株式会社様が行っている数々の取り組み

▲徳永陶磁器株式会社様が行っている数々の取り組み

元々、私たちは陶磁器を直接販売するのではなく、有田の商社などを通じて卸していました。しかし、私が社長に就任後、2日間ほど注文や問い合わせが一切なかったことがありました。そのとき、「私たちの仕事は本当に社会に必要とされているのか」という疑問が生まれ、「作り手としての意義」を改めて考えるようになりました。不景気になれば、既存のお客さまが減少する可能性もあります。そこで、今までとは異なる切り口を探して、幅広い層の方々に直接窯元へ来ていただける仕組みをつくり、「開かれた窯」を目指して新たな取り組みを始めました。

そのような取り組みの一環として、今回、絵本を制作されたと思いますが、どうして「絵本」の制作だったのでしょうか。

私は元々、自分の子どもに絵本を読んであげるのが大好きでした。小学校のPTA会長を務めていた頃には、地元の子どもたちに絵本の読み聞かせをしており、子どもが大きくなったあとも絵本は私にとって身近な存在であり続けています。そのような中で、「もし有田焼をテーマにした絵本が子どもたちの周りにあったら、有田焼に対してもっと親しみを感じてもらえるのではないか」という思いが湧いてきました。ちょうどその頃、「だるまくん」のキャラクターを描いたお茶碗やお皿の焼き物が生まれ、それを見ているうちに、このキャラクターを器の中に閉じ込めておくのはもったいないと思ったのです。

そこで、絵付けをしていた山口浩子さんに「ちょっと絵本を作ってみない?」と声をかけたところ、快く賛同してくれました。「それなら私がストーリーを考えるよ」と話が進み、今回の絵本制作がスタートしたのです。

絵本の絵を担当された「やまひろ」さんこと山口浩子さんは、どのような方なのでしょうか。

英語版を翻訳したカナダ人陶芸家のジュリアンさん(左)と徳永隆信さん(右)

▲英語版を翻訳したカナダ人陶芸家のジュリアンさん(左)と徳永隆信さん(右)

山口浩子さんは有田焼の伝統工芸士で、元々は自分の作品を作るためにうちの窯に来ていました。しかし、いつの間にか私たちの作業も手伝うようになり、理由を尋ねると、「忙しそうだったので手伝っています」と答えてくれました。そんな経緯で、今では一緒に仕事をするようになり、今回の絵本でも絵を担当していただきました。

絵本には、どのような思いが込められているのでしょうか。

この絵本には、これまでの私の考えや、実現したい思いが詰め込まれています。その中でも特に、私が関わっている交換留学の取り組みが反映されていると思います。

現在、私はロータリークラブの国際青少年交換委員会で委員長を務め、アメリカ、カナダ、オーストラリアの子どもたちを受け入れる活動を行っているのですが、日本に滞在する間、彼らには自分専用のお茶碗を使ってもらうことにしています。日本では、自分専用の食器を持つことが一般的ですが、これは世界的にも珍しいことであり、その文化を通じて「器の一つひとつにも神様がいるから、物を大切にしよう」という日本の価値観を伝えています。

こうした伝統や価値観を次世代に伝えていきたいという思いに加え、日本から海外へ交換留学する子どもたちが、現地のホストファミリーの子どもたちと絵本を通じて交流を深めるきっかけになればと思い、日本語版とあわせて英語版も制作しました。

日本語版の絵本とあわせて制作した英語版の絵本

▲日本語版の絵本とあわせて制作した英語版の絵本

ガップリ!の絵本」さんは対応丁寧で、
他社べてサービスわかりやすく
じっくり相談できるのが良かったです。

制作について、絵の方は、やまひろさんと話し合いながら決めていかれたのですか。

はい、絵の部分については、やまひろさんと話し合いながら進めていきました。やまひろさんが画用紙とクレパスを使うことを提案してくれたので、そのアイデアをうまく取り入れることで、私が思い描いていた雰囲気に仕上がりました。

ページのつなぎ方などについては、私が普段見ている絵本を参考にしながらアドバイスをしました。ただ、自分で絵を描くわけではないので、そのやりとりには少し苦労した部分もありました。

絵本をよく読まれるということですが、物語を考えることはスムーズにできましたか。

そうですね。最初はもう少し高学年向けにしようと考えていましたが、説明が多くなりすぎても子どもたちに伝わりづらくなると感じました。そこで、今回はあえて低年齢向けにして、シンプルでわかりやすいお話にしました。主人公がごはんを食べずにお菓子ばかり食べるという点も、幼稚園や保育園の子どもたちに共感してもらえると思い、そういった要素を取り入れました。

  

絵本を作るにあたって「ガップリ!の絵本」を見つけた経緯や、選んだ決め手は何だったのでしょうか。

絵本を作るにあたって、どのような形が良いのか、どんな紙質が適しているのかなど、不安な点が多くありました。何社か問い合わせをしていたのですが、「ガップリ!の絵本」さんは対応が丁寧で、他社に比べてサービスがわかりやすく、じっくり相談できるのが良かったです。そして、「こんな絵本を作りたい」というユーザーの気持ちをしっかり受け止め、二人三脚でフォローしながら進めてくれるところが、私たちに一番マッチしていると感じました。

具体的にはどのようなことを相談されたのでしょうか。

絵本のデータのアップロードについてなど、いろいろ相談しました。たとえば、絵本の本文の前に見返しのほかにもう1枚用紙を入れたいというささいな要望にも、どんな色がいいかといったアドバイスをいただきました。また、私たちの要望に対して、予算などもを考慮しながら細かく対応してもらえたと思います。

見返しをめくると絵本のタイトルが現れ、物語が始まります

▲見返しをめくると絵本のタイトルが現れ、物語が始まります

今回の絵本は横型のA4サイズですが、どうしてこのサイズにされたのですか。

それはやはり、絵本の読み聞かせをしているときに最も読みやすいサイズだからです。この形は特別だとは思っておらず、むしろ私にとっては定番のサイズなんです。読みやすく、ページもめくりやすいですし、紙芝居的な要素も感じられるので、このサイズが最適だと感じました。

絵本だけで完結せず、時代した窯元として進化する
私たち姿えるツールとしても、絵本活用していきたいです。

絵本ができたときの感想はいかがでしたか。

絵本が完成したときの感想は、嬉しさよりもホッとした気持ちが大きかったです。制作中は、絵本は読むのは楽しいけれど、作るのは本当に大変だと感じました。
今回の絵本は、単に売るためのものではなく、有田焼を知ってもらい、関わってもらうためのツールとして考えています。その点では、いいものができたと思いますし、幸楽窯らしい新たなチャレンジとしても成功したと言えるでしょう。今後もさらに展開していきたいと思っています。

絵本に登場した「だるまくん」の実際の食器と一緒にディスプレイされた絵本

▲絵本に登場した「だるまくん」の実際の食器と一緒にディスプレイされた絵本

ガップリ!の絵本では、超高精細なデジタル印刷機で印刷しています。仕上がりはいかがでしたでしょうか。

印刷の仕上がりについては、やまひろさんが私以上に真剣に確認してくれて、その結果、修正の注文はまったくありませんでした!

先ほど、交換留学生にというお話がありましたが、絵本はどのように活用されていらっしゃるのでしょうか。

先ほどお話ししたように、この絵本は海外へ向かう留学生に配布するほか、地元の保育園や幼稚園へも寄贈しています。また、当社のショップでも販売しており、さらなる展開を模索中です。具体的には、成田空港の店舗に焼き物を卸している関係を生かし、将来的には空港内のショップでの取り扱いを目指しています。そのほかにも複数のアイデアがあり、あと1年ほどで具体的な形が見えてくると考えています。

絵本の評判の方はいかがでしょうか。

絵本については、私自身はとても楽しいものだと思っていましたし、一定の社会的認知が得られていると思って期待していました。しかし、実際にはまだまだニッチな分野のようで、「刺さった」という方は少なかったのが正直なところです。ただ、狙い自体は間違っていないと感じています。むしろ、考えが少し先走りすぎて、人より2周、3周早かったのかもしれません。

今回の絵本は、今後どのように展開する予定ですか。

実はこれは第1弾です。マスコットキャラクターとしての「だるまくん」を生かし、工場の紹介や有田焼の製造過程をわかりやすく解説するハンドブックやしおりなどを計画しています。そして、第2弾の絵本では、主人公が佐賀のおじいちゃんの家に遊びに行ったり、冒険をしたりと、ストーリーの幅を広げていきたいと考えています。

また、絵本だけで完結せず、「絵本をきっかけに幸楽窯を知った」「絵本を読んで幸楽窯で働きたいと思った」という声が生まれるように、時代に即した窯元として進化する私たちの姿を伝えるツールとしても、絵本を活用していきたいです。

絵本の中で「幸楽窯」の工場見学や体験型サービスも紹介

▲絵本の中で「幸楽窯」の工場見学や体験型サービスも紹介

最後に「ガップリ!の絵本」について、感想を一言いただけますでしょうか。

絵本づくりを通して強く感じたのは、「ガップリ!の絵本」さんは本当に作り手に寄り添ってくださるということです。失敗があったときも、それを受け入れることができたのは、日頃から築いてきた信頼関係があったからだと思っています。一緒に絵本を作っていただいたことに、心から感謝しています。

今回のインタビューを通して、徳永さんの有田焼に対する強い思いを感じました。
また、絵本が有田焼や自社の取り組みを多くの人々に広めるためのツールとして
位置付けられていることが印象的でした。第2弾も期待しています!

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