オリジナル絵本 インタビュー
『ここに生まれてきたんだよ』
/ さまざまな色があふれる独特の世界のなかで、 /
動物たちの寓話的エピソードが印象的な絵本。
息子さんをモデルにしたという「こぐまちゃん」が、ネズミやハムスター、タヌキなどの動物や人と出会い、喜びや悲しみを経験していくという絵本です。豊かな色彩の絵に圧倒される一方で、人間の内面のいろいろな感情を動物によって描き出すストーリーも印象に残ります。息子さんへのメッセージも込められたこの絵本と、絵本の原画をもとに作られたカレンダーについて、作者の伊敷トゥートリサさんにお話をうかがいました。
「生きているあいだに、私ができることを思いきり形にしていきたい!」
と思い、何年かぶりに自分の人生を込めた絵本を作ろうと思いました。
伊敷さんは、ふだんどのような活動をされているのですか。
画家の活動としては、個展を開いて絵画を展示販売しています。ほかにはライブペインティング(絵を描くところを見せるパフォーマンス)をしたり、グッズを作ったり、絵本を描いたりしています。
今回、この絵本を作ろうと思ったきっかけは、どんなことだったのでしょうか。
ふたつ理由があります。ひとつは、人生ではじめて手術をして入院生活をしていた時に、地球に生まれて、こうやって生きていることが、とてつもなくすごいことなんだと実感したんです。それで、「生きているあいだに、私ができることを思いきり形にしていきたい!」と思い、当時は、しばらく絵本制作から遠ざかっていたのですが、何年かぶりに自分の人生を込めた絵本を作ろうと思いました。
もうひとつは、私には7歳の息子がいるのですが、その子に向けて、自分自身のことを好きになってもらえるような絵本を作りたいと思ったことです。息子はデリケートで、自分に自信が持てないというか、自分のことが好きじゃないようなんです。私も幼少期から同じように感じていたのですが、成長してつらい経験をするなかで、自分がどう思うか、何を選ぶかで人生は大きく変わると実感しました。なので、息子にも、自分を大切にすることが一番大事なんだよと、絵本をとおして伝えたかったのです。
伝える手段として、絵本というツールを選んだのはなぜでしょう。
絵本制作は私のライフワークなんです。私も子どものころから絵本が好きでよく読んでいたのですが、絵本は自分の想いが込めやすい形なのかなと思っています。それと、絵本は幅広く読んでいただけるのがいいですよね。絵本って子どもが読むものというイメージがありますけど、私がこれまでに作ってきた絵本は、すべて大人の方にこそ読んで欲しい内容なんです。今回は特別にこぐまちゃんに向けた、ということもあり、年齢的には子どもから大人まで、より幅広い層の方に読んでいただけたらうれしいなと思っています。
「ガップリ!の絵本」サイトをみつけた経緯や、選んだ決め手を教えてください。
サイトを探してくれたのは、今回の絵本のデザインを担当した「さくらい ゆい」さんです。さくらいさんのコメントによると、「検索していろいろな会社を見たのですが、ここのサイトからは絵本づくりへの思いや、信頼できるサービス内容が伝わってきました。納品前サンプルを送っていただけるのも決め手になりました」ということです。私も、さくらいさんから聞いて「ガップリ!の絵本」サイトを拝見し、そのあと、二人で話し合って製作をお願いすることに決めました。
絵はムダになるものもあるんじゃないかなって思っていたのに、
すべてが「カチカチ!」とつながって、まるで人生みたいだなと思いました。
デザインを担当されたさくらいさんは、どのような作業を担当されたのでしょうか。
今回、絵本を作るにあたって、私は物語に合わせて挿絵を描いたのではなく、一枚一枚の絵を独立した一点の絵画として描きました。それを、さくらいさんが物語と合うような形でデザインしてくれたんです。だから、私が描いた原画と絵本の中の絵では、場面の切り取り方が全然違います。絵本の中だとクジラとこぐまちゃんがアップになっていますが、原画ではもっと広い世界を描いていて、周りにいろいろなものがあります。ほかにもコラージュというか、1ページに3枚の絵を重ねているところもあって、このように私が自由に描いたものを「整え」て、見やすくしてくれたのが、さくらいさんなんです。
76ページというボリュームにされたのはどのような経緯があったのでしょうか。
人生でも最初から頭の中で計画するより、偶然とか、自分自身でコントロールできない部分に面白さを感じているので、「それを絵本に落とし込んだら、どうなるのだろう?」と思って絵本づくりをはじめました。ですから、最初は、テーマはあるけれどストーリーがまったく決まっていなくて、頭に浮かんでくるものをひたすら描いていたんです。そうしたら37枚描きあがったところで文章が浮かんできたので、それに合わせてまた描き足していったら、当初の予定の2倍のページ数になってしまいました(笑)。ただ、絵はムダになるものもあるんじゃないかなって思っていたのに、すべてが「カチカチ!」とつながって、まるで人生みたいだなと思いました。ムダなものなんてないって。
絵本を作る時に、こだわった点や、大変だったところはありますか。
こだわりの部分としては、私の画風は色彩豊かなところが特長です。それを印刷でも表現できるよう、しっかり色の確認や調整を行いました。あと、ページをめくる感触も大切にしたかったので、紙の質感にもこだわりました。大変だったのは、やはりストーリーがない状態で絵を描き続けるというのが難しかったですね。「大丈夫かな?」「どう収めればいいんだろう?」って。しかも百貨店での個展が決まっていたので、1カ月半くらいで44枚の絵を描かなくてはいけなくて、もう勢いに任せて描いていました。自分で決めて始めたこととはいえ、想像以上にハードすぎて、描き終わった直後は「しばらく絵は描きたくない」となりました(笑)。
絵本ができた時の感想はいかがでしたか。
ものすごく感動しましたよ! ハードカバーの表紙も素敵で、紙もなめらかで高級感がありました。色も深い色合いが出ていました。ページ数が多かったから重厚感もあって、「こんなにどっしりしているんだ!」と感激しました。
絵本はどのように活用されているのでしょうか。
個展やオンラインショップで販売をしています。在庫もだんだんと減ってきて、あとちょっとで完売しそうです。また、この絵本はクラウドファンディングを活用して製作したのですが、そのリターンのひとつとして、絵本の読み聞かせライブをしました。最近はインスタグラムのライブでも読み聞かせをしています。
絵本を手にされた方からは、どんな声が届いていらっしゃいますか。
感動して涙を流してくださった方とか、絵本に出てくるそれぞれの動物に自己投影をして、「感じることがいっぱいある」と言ってくださる方とか、「何度も読み返してお守りにしている」という方もいました。贈答用に何冊も買ってくださった方もいて、本当に大切な1冊になったんだなと、うれしく感じています。
カレンダーでは、絵本の絵と原画の違いを楽しめるように、
1枚の原画をそのまま使っています。
絵本を作ったあとに、絵本の原画を使ったカレンダーも製作されていますが、そのきっかけはどんなことだったのでしょうか。
「カレンダーを作ってほしい」というご要望は以前からありましたが、カレンダーは絵をたくさん用意しなければならないので、ためらっていたんです。ですが、今回は絵本のために描いた原画がいっぱいあるから大丈夫かなと思ってカレンダーを作ることにしました。それと、絵本づくりでお世話になった「ガップリ!の絵本」の第一資料印刷さんが運営している「ガップリ!オリジナルカレンダー」に製作をお願いできたのも大きかったです。絵本と同じ用紙が選べたので、印刷した時の色合いや質感も絵本で確認できているという安心感がありました。
カレンダーを作る時には、どのような点にこだわりましたか。
カレンダーでは、絵本の絵と原画の違いを楽しめるように、1枚の原画をそのまま使っています。毎月の絵は、季節の感覚や気温、色、構図、キャラクターをイメージして選びました。デザインはさくらいさんにお願いして、雑貨的な感覚で「置いていてかわいい!」と思うように、オリジナルの文字や数字をデザインしてもらいました。あと、カレンダーは使い終わったら絵の部分を切って、ポストカードに使ったり、飾ったりできるように、上半分を絵、下半分を日付にしています。
カレンダーができ上がった時の感想をお聞かせください。
とてもかわいくて見栄えがするし、雑貨的だし、めくった感じが絵本と一緒でつながっている感じがするのもうれしかったです。また絵本は挑戦したいですね。
カレンダーはどのように活用さていますか。また、反響はいかがでしたか。
カレンダーはオンラインで販売していて、絵本を買った方がカレンダーも買ってくださるというケースが多かったです。ですから、「自分の誕生月の絵は、絵本の中のどこのページなのだろう?」と楽しみにしている方もいらっしゃいました。
「ガップリ!」のサービスをご利用いただいた感想をお願いできますでしょうか。
こだわっていた「手ざわり」と「発色」が満足のいくものになり、自分の画風に合ったものが、しっかりとした形になったのがうれしかったです。デザインを担当したさくらいさんも、「いつも早くて丁寧なやり取りをしてくださいました。また、無理なお願いも聞いてくれて、別案を提案してくれたこともありました。最初から最後まで信頼できる会社だと実感しています」とコメントしています。いつも優しく丁寧に対応してくださって、本当にありがとうございました!
絵本の「こぐまちゃん」に負けず劣らずかわいい息子さんも、きっとこの絵本からメッセージを受け取って自分のことを好きになってくれるのではないかなと思います。お話、ありがとうございました。
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息子さんをモデルにしたという「こぐまちゃん」が、ネズミやハムスター、タヌキなどの動物や人と出会い、喜びや悲しみを経験していくという絵本です。豊かな色彩の絵に圧倒される一方で、人間の内面のいろいろな感情を動物によって描き出すストーリーも印象に残ります。息子さんへのメッセージも込められたこの絵本と、絵本の原画をもとに作られたカレンダーについて、作者の伊敷トゥートリサさんにお話をうかがいました。
「生きているあいだに、私ができることを思いきり形にしていきたい!」
と思い、何年かぶりに自分の人生を込めた絵本を作ろうと思いました。
伊敷さんは、ふだんどのような活動をされているのですか。
画家の活動としては、個展を開いて絵画を展示販売しています。ほかにはライブペインティング(絵を描くところを見せるパフォーマンス)をしたり、グッズを作ったり、絵本を描いたりしています。
今回、この絵本を作ろうと思ったきっかけは、どんなことだったのでしょうか。
ふたつ理由があります。ひとつは、人生ではじめて手術をして入院生活をしていた時に、地球に生まれて、こうやって生きていることが、とてつもなくすごいことなんだと実感したんです。それで、「生きているあいだに、私ができることを思いきり形にしていきたい!」と思い、当時は、しばらく絵本制作から遠ざかっていたのですが、何年かぶりに自分の人生を込めた絵本を作ろうと思いました。
もうひとつは、私には7歳の息子がいるのですが、その子に向けて、自分自身のことを好きになってもらえるような絵本を作りたいと思ったことです。息子はデリケートで、自分に自信が持てないというか、自分のことが好きじゃないようなんです。私も幼少期から同じように感じていたのですが、成長してつらい経験をするなかで、自分がどう思うか、何を選ぶかで人生は大きく変わると実感しました。なので、息子にも、自分を大切にすることが一番大事なんだよと、絵本をとおして伝えたかったのです。
伝える手段として、絵本というツールを選んだのはなぜでしょう。
絵本制作は私のライフワークなんです。私も子どものころから絵本が好きでよく読んでいたのですが、絵本は自分の想いが込めやすい形なのかなと思っています。それと、絵本は幅広く読んでいただけるのがいいですよね。絵本って子どもが読むものというイメージがありますけど、私がこれまでに作ってきた絵本は、すべて大人の方にこそ読んで欲しい内容なんです。今回は特別にこぐまちゃんに向けた、ということもあり、年齢的には子どもから大人まで、より幅広い層の方に読んでいただけたらうれしいなと思っています。
「ガップリ!の絵本」サイトをみつけた経緯や、選んだ決め手を教えてください。
サイトを探してくれたのは、今回の絵本のデザインを担当した「さくらい ゆい」さんです。さくらいさんのコメントによると、「検索していろいろな会社を見たのですが、ここのサイトからは絵本づくりへの思いや、信頼できるサービス内容が伝わってきました。納品前サンプルを送っていただけるのも決め手になりました」ということです。私も、さくらいさんから聞いて「ガップリ!の絵本」サイトを拝見し、そのあと、二人で話し合って製作をお願いすることに決めました。
絵はムダになるものもあるんじゃないかなって思っていたのに、
すべてが「カチカチ!」とつながって、まるで人生みたいだなと思いました。
デザインを担当されたさくらいさんは、どのような作業を担当されたのでしょうか。
今回、絵本を作るにあたって、私は物語に合わせて挿絵を描いたのではなく、一枚一枚の絵を独立した一点の絵画として描きました。それを、さくらいさんが物語と合うような形でデザインしてくれたんです。だから、私が描いた原画と絵本の中の絵では、場面の切り取り方が全然違います。絵本の中だとクジラとこぐまちゃんがアップになっていますが、原画ではもっと広い世界を描いていて、周りにいろいろなものがあります。ほかにもコラージュというか、1ページに3枚の絵を重ねているところもあって、このように私が自由に描いたものを「整え」て、見やすくしてくれたのが、さくらいさんなんです。
76ページというボリュームにされたのはどのような経緯があったのでしょうか。
人生でも最初から頭の中で計画するより、偶然とか、自分自身でコントロールできない部分に面白さを感じているので、「それを絵本に落とし込んだら、どうなるのだろう?」と思って絵本づくりをはじめました。ですから、最初は、テーマはあるけれどストーリーがまったく決まっていなくて、頭に浮かんでくるものをひたすら描いていたんです。そうしたら37枚描きあがったところで文章が浮かんできたので、それに合わせてまた描き足していったら、当初の予定の2倍のページ数になってしまいました(笑)。ただ、絵はムダになるものもあるんじゃないかなって思っていたのに、すべてが「カチカチ!」とつながって、まるで人生みたいだなと思いました。ムダなものなんてないって。
絵本を作る時に、こだわった点や、大変だったところはありますか。
こだわりの部分としては、私の画風は色彩豊かなところが特長です。それを印刷でも表現できるよう、しっかり色の確認や調整を行いました。あと、ページをめくる感触も大切にしたかったので、紙の質感にもこだわりました。大変だったのは、やはりストーリーがない状態で絵を描き続けるというのが難しかったですね。「大丈夫かな?」「どう収めればいいんだろう?」って。しかも百貨店での個展が決まっていたので、1カ月半くらいで44枚の絵を描かなくてはいけなくて、もう勢いに任せて描いていました。自分で決めて始めたこととはいえ、想像以上にハードすぎて、描き終わった直後は「しばらく絵は描きたくない」となりました(笑)。
絵本ができた時の感想はいかがでしたか。
ものすごく感動しましたよ! ハードカバーの表紙も素敵で、紙もなめらかで高級感がありました。色も深い色合いが出ていました。ページ数が多かったから重厚感もあって、「こんなにどっしりしているんだ!」と感激しました。
絵本はどのように活用されているのでしょうか。
個展やオンラインショップで販売をしています。在庫もだんだんと減ってきて、あとちょっとで完売しそうです。また、この絵本はクラウドファンディングを活用して製作したのですが、そのリターンのひとつとして、絵本の読み聞かせライブをしました。最近はインスタグラムのライブでも読み聞かせをしています。
絵本を手にされた方からは、どんな声が届いていらっしゃいますか。
感動して涙を流してくださった方とか、絵本に出てくるそれぞれの動物に自己投影をして、「感じることがいっぱいある」と言ってくださる方とか、「何度も読み返してお守りにしている」という方もいました。贈答用に何冊も買ってくださった方もいて、本当に大切な1冊になったんだなと、うれしく感じています。
カレンダーでは、絵本の絵と原画の違いを楽しめるように、
1枚の原画をそのまま使っています。
絵本を作ったあとに、絵本の原画を使ったカレンダーも製作されていますが、そのきっかけはどんなことだったのでしょうか。
「カレンダーを作ってほしい」というご要望は以前からありましたが、カレンダーは絵をたくさん用意しなければならないので、ためらっていたんです。ですが、今回は絵本のために描いた原画がいっぱいあるから大丈夫かなと思ってカレンダーを作ることにしました。それと、絵本づくりでお世話になった「ガップリ!の絵本」の第一資料印刷さんが運営している「ガップリ!オリジナルカレンダー」に製作をお願いできたのも大きかったです。絵本と同じ用紙が選べたので、印刷した時の色合いや質感も絵本で確認できているという安心感がありました。
カレンダーを作る時には、どのような点にこだわりましたか。
カレンダーでは、絵本の絵と原画の違いを楽しめるように、1枚の原画をそのまま使っています。毎月の絵は、季節の感覚や気温、色、構図、キャラクターをイメージして選びました。デザインはさくらいさんにお願いして、雑貨的な感覚で「置いていてかわいい!」と思うように、オリジナルの文字や数字をデザインしてもらいました。あと、カレンダーは使い終わったら絵の部分を切って、ポストカードに使ったり、飾ったりできるように、上半分を絵、下半分を日付にしています。
カレンダーができ上がった時の感想をお聞かせください。
とてもかわいくて見栄えがするし、雑貨的だし、めくった感じが絵本と一緒でつながっている感じがするのもうれしかったです。また絵本は挑戦したいですね。
カレンダーはどのように活用さていますか。また、反響はいかがでしたか。
カレンダーはオンラインで販売していて、絵本を買った方がカレンダーも買ってくださるというケースが多かったです。ですから、「自分の誕生月の絵は、絵本の中のどこのページなのだろう?」と楽しみにしている方もいらっしゃいました。
「ガップリ!」のサービスをご利用いただいた感想をお願いできますでしょうか。
こだわっていた「手ざわり」と「発色」が満足のいくものになり、自分の画風に合ったものが、しっかりとした形になったのがうれしかったです。デザインを担当したさくらいさんも、「いつも早くて丁寧なやり取りをしてくださいました。また、無理なお願いも聞いてくれて、別案を提案してくれたこともありました。最初から最後まで信頼できる会社だと実感しています」とコメントしています。いつも優しく丁寧に対応してくださって、本当にありがとうございました!
絵本の「こぐまちゃん」に負けず劣らずかわいい息子さんも、きっとこの絵本からメッセージを受け取って自分のことを好きになってくれるのではないかなと思います。お話、ありがとうございました。
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