オリジナル絵本インタビュー
『Peace of Harmony and Love』

/ きり絵や和紙の優しい色合いを美しく再現 /

絵本づくりに憧れている方の夢を叶えようと立ち上げた、めぐろのY子「絵本の夢叶えちゃおう！大賞」。この企画にご応募いただき、「Peace of Harmony and Love」を作られたたきざわたかこさんにインタビューさせていただきました。「Peace of Harmony and Love」はきり絵を使った絵本で、ひとつの小箱をきっかけにみんなが笑顔になるお話。たきざわさんは同作をご自身でも50冊注文され、個展で紹介して大変好評だったそうです。絵本づくりの感想や周りからの反響など、素敵なエピソードを聞かせていただきました。

絵本を作りたいと思ったきっかけや目的などを教えてください。

自分のホームページに掲載していたお話を友人が見て、絵本にするよう勧めてくれたのがきっかけです。絵本は前から作ってみたいと思っていたのですが、現実的にどうしたらいいのかがわからず、丁度、募集しているからと「絵本の夢叶えちゃおう！大賞」の企画のことを教えてくれました。そこで、せっかく絵本にするならきり絵で作りたいと構想が膨らみ、すでに予定していた自分の「光の華きり絵」の個展でも絵本を紹介できたらと思いたち、自主注文をさせていただきました。

「絵本をつくる」という夢が叶った感想を聞かせてください。

以前、このお話にイラストを付けた冊子をある方へのプレゼントとして数冊コピー屋さんで作ったことがありました。それを目にしてくださった周りの方々から冊子を欲しいというお声をいただいていましたが、再度作るならぜひ、絵本という形にしたいとずっと思っていました。本格的な絵本づくりは今回がはじめてで、わからないことも多かったのですが、立派な絵本になって皆さんにも見ていただくことができ、とても嬉しいです。製作過程では、紙質やデータのことなどいろいろ相談にのっていただき、原画をデータ化する際にはスキャニングと一眼レフカメラ撮影の両方を検証して、補正で色味や質感が出るようていねいに微調整していただきました。お陰で原画のきり絵や和紙の優しい色合いが美しく出て、納得のいく作品が作れました。

絵本のストーリーと現実がリンクして、みんなが笑顔に

作った絵本についての周りの方の反応・評判はいかがでしたか?(ご家族、配布先の方など)

自主発注分は、約一か月の個展期間中、絵本の原画のきり絵の展示とともに多くの方に手にとっていただき、たくさんの笑顔に出会うことができました。知人や友人に限らず会場併設のカフェのお客さま方にも見ていただけて、また、ご購入いただきなんと完売に。絵本を読んだ方からは、「優しい色使いで癒される」「ホッとする」「世界観が好き」「心が落ち着く」「涙が思わずぽろっとこぼれた」「毎晩読んでいる」などの嬉しいコメントを頂戴することができました。

届いた絵本はどのように使用されていますか?

作っていただいた貴重な1冊は、手元にあります。

個展用の自主発注分は、個展期間中に販売し、また、ワークショップとして開催したお話し会(朗読会)で使用しました。お話し会は、個展会場でお客さまの人数をしぼらせていただいて、絵本で作ったきり絵のランプシェードにストーリーに沿って明かりを灯し、ハープを弾きながら絵本を読みました。その後、この絵本を作ることになったきっかけや経緯、個展への想いや作品の意味合いなどの説明も。お客さまからは「素敵な時間だった」「優しい気持ちになった」「来てよかった」などの言葉をいただきました。

この絵本は、ただ、浮かんできたイメージを言葉に絵にできたらという思いでできあがったものですが、このようなフィードバックをいただくと、知らないうちに皆さんが笑顔になられて、私も嬉しくなってと、それって絵本のストーリーと同じだなと思って、感慨深かったです。

絵本を作っている途中で絵はがきにもできるという話を伺い、絵本の1ページを絵はがきにしました。このポストカードは紙質や発色が素晴らしく、裏面にはポストマークが入れられ実用的なところもよかったです。こちらも個展で好評で、あっという間に売り切れ。増刷をお願いした程です。お部屋に飾りたいと1、2枚購入される方だけでなく、お礼状や日々使いたいと10枚から数十枚とご購入くださる方が何人もいらっしゃいました。

素敵なお話を伺え、インタビューしているこちらも笑顔にしていただきました。ありがとうございます。