オリジナル絵本 インタビュー
『育てるタオル 育てる暮らし』
/ 「育てるタオル」って一体どんなタオルなの? /
シンプルな絵と言葉でブランドイメージを伝える3冊の絵本
「育てるタオル」というタオルがどんな商品なのかを伝える三部作の絵本です。シックでシンプルなデザインの絵本で、読者はお客さまや取引先などの大人向けになります。3冊の内容はタオル生地の仕組み、タオルができるまでのストーリー、タオルの育て方(使い方)に分かれ、写真は一切使われていません。このユニークな企画にチャレンジしたお話を、株式会社英瑞のご担当者様にうかがいました。
難しい内容もイラストだとわかりやすく、
雰囲気が柔らかく伝わると思います。
「育てるタオル 育てる暮らし」という3冊の絵本を作ったきっかけは何ですか。
「育てるタオル」とは、弊社のタオルのブランド名です。このタオル生地の特殊な糸の仕組みや、タオルを上手に洗って、上手にふっくらと「育てる」仕組みを言葉だけで説明するのは難しく、販売員や営業担当者が苦労していました。そこで、そういった説明をお客さまや取引先の方に楽しく理解してもらえる方法はないかと考えた時に、絵本というツールで表現したらどうかと思いついたのがきっかけです。
「育てるタオル」の説明ツールとして絵本を選んだ際に、写真を一切使用せず、絵にこだわったのはなぜですか?
今回の絵本は大人向けではありますが、子どもに何か教える時のような感じで、できるだけかみくだいて説明しようと思っていました。そのため、絵と短い言葉で表現したいと考えました。難しい内容もイラストだとわかりやすく、雰囲気が柔らかく伝わると思います。こうした理由から、本当に伝えたいことをわかりやすく伝えられるかなと思って絵に決めました。
今回は上製本というしっかりとしたハードカバーの絵本ですが、これを選んだ理由は?
「育てるタオル」は上質な暮らしを求めてお買い上げになるお客さまが多く、ギフトに選ばれる方もいらっしゃいます。そのようなターゲット層を意識して、できるだけ高品質で、高級感のある絵本に仕上げたいと思ったのがきっかけです。「ガップリ!の絵本」サイトを最初に見つけたのは、今回の絵本のデザインを担当したデザイナーです。インターネットで印刷関連のサイトをいろいろ見ていた中で、このサイトがわかりやすく説明していて、上質な仕上がりの絵本が期待できるということで薦められました。
販促物としての絵本を作ることは、どうやって決まっていたのですか。
そうですね。すでに販促リーフレットはさまざまなものがあるのですが、伝えたいことをより凝縮したものとして、絵本を作ることに決めました。もともと「育てるタオル」ブランドでは、他社ではあまりやらないような企画にチャレンジしてみようという方針があります。そういったチャレンジの一つとして、絵本というのは少し変わった切り口であり、「育てるタオル」という商品にも適しているのではないかということで、企画がはじまりました。2年前の2020年にオープンした表参道ショールームでは、お客さまが梱包をお待ちの際などに絵本を手にとって読んでいただいております。
絵本のターゲットは、ショールームや百貨店にいらっしゃるお客さまですか。
そうですね。ほかにも、今後深くお付き合いするかもしれない取引先や、代理で販売してくださる方たちにもお渡ししようと思っています。この方たちに、「こんな思いで『育てるタオル』を作っています」とか、「こんなふうに普及させてください」と伝える時に、普通は言葉で伝えたり、営業資料のようなものをお見せしたりします。その一歩前の段階でこの絵本をお渡しして、「育てるタオル」はコンセプトを大事にしているブランドだということを、しっかりとお伝えしたいと考えています。そういった目的のためにも、絵本は非常に便利なツールだと思います。
子ども向けとは違って大人をターゲットにしているので、
海外の絵本などを取り寄せて参照しながら、
大人向けのデザインに仕上げました。
テーマを三つに分けて三部作にした理由は何かありますか。
もともとは1冊にまとめるつもりで進めていたのですが、伝えたいことを厳選していく中で、三つの要素が浮かび上がってきました。基本のキーワードは「タオルが育つ糸」で、その「糸」の秘密を説明したのが、のちの三部作の1作目『タオルが育つとはどういう事?』になります。そして、「育てるタオル」ができるきっかけや、どのような思いでタオルを企画・製作していったかという重要部分が『理想のタオルができるまで』です。また、商品がお客さまに渡ったあとに、そのお客さまとタオルとの生活の中での関わり方を考えたのが『お洗濯のコツ』になります。これらはいずれも「育てるタオル」の中で大事にしていることです。ですが、この三つの要素を1冊に詰め込んでしまうと、乱雑になって伝わりにくくなってしまいます。そこで、思い切って三部作にして、それぞれの要素を分けて伝えようということになりました。
絵本づくりで、難しかった点やこだわった点はありますか。
絵の色が全体的に彩度を抑えた色味になっているので、暗すぎない印象にすることを意識しました。また、三部作はいずれも微妙な色合いなので、印刷で色が飛んでしまわないように、仕上がりを慎重にチェックしました。トーンが全体的に暗い中で、タオルのふわふわ感を際立たせたいと思い、タオルだけ白で表現しています。その白が美しく出ているかどうかはもちろんですが、その白の中に、薄いテクスチャ表現がついているのです。それがうまく印刷できるのかが問題でしたが、デザイナーからも、きれいに仕上がったとの評価をもらいました。絵本とはいえ、児童書のような子ども向けとは違って大人をターゲットにしているので、海外の絵本などを取り寄せて参照しながら、大人向けのデザインに仕上げました。
絵本のなかの文字は、日本語と英語の2言語で書かれていますが、外国のお客様さまもターゲットにされているのですか。
そうですね。弊社はボストンに支社があって、そこでも「育てるタオル」を販売しており、今後もさらに広げていきたいと思っています。また、この絵本を通じて日本と海外をつなげられるようになればという思いもあり、英語表記を採用しました。
先ほど、海外の本を参考されたとうかがいましたが、みなさんで研究されたのですか。
研究というほどではありませんが、参考になりそうなものをいくつか持ち寄って、子ども向けではなく、こういった路線がいいよねというような話はしました。その時は海外の絵本だけではなく、モノクロの建築物の写真集のようなものも持ってきていて、そういった本のデザインも参考にしながら制作していました。横型の判型も、最初は正方形にしようかと迷ったりはしたのですが、横型の方が手に取りやすく、開いた時に横に大きく広がって楽しそうだということで、横型に決めました。
新入社員に配布するなど、社内における「育てるタオル」への
愛情を深めるためのツールとしても活用したいと思っています。
絵本ができ上がった際の感想はいかがでしたか。
コロナ禍で世界が変化しつつあったころに、この企画がはじまりました。絵本を作るのが初の試みだったこともあって、内容を詰めて、絵を描いてという作業が非常に大変だというのもはじめて知りましたね。それが1年半から2年を経て、ようやく形になったときは、やはり感動しました。三部作になったりして時間はかかりましたが、いつもの製品のパンフレットができた時とは、また違ったうれしさがありました。
絵本はショールームやショップに置かれているんですか。
現在は、表参道ショールームをメインに置いています。また、コロナ禍で機会は少ないのですが、今後は各所でポップアップ(期間限定で開設されるショップ)などがあった時に持っていきたいと思っています。先日、一般のお客さまも見に来られる大きな展示会があったのですが、そこでディスプレイとして置かせていただき、お客さまに手に取っていただいていました。
今後、ほかにどのようなかたちで絵本を活用していこうとお考えですか。
お客さまに対して、絵本をどのように活用していくかというのもあるのですが、まずは社内で「育てるタオル」の知識を深めてもらうために、絵本を利用したいと考えています。「育てるタオル」ブランドへの思いを発信する時に、社員の人には絵本を読んでいてもらいたいという気持ちが強くあります。まだどのように活用するかは決まってはいないのですが、新入社員に配布するなど、社内における「育てるタオル」への愛情を深めるためのツールとしても活用したいと思っています。
絵本をご覧になった方からの評判はいかがでしたか。
先日、新商品のお披露目会で商品と一緒に絵本を展示し、お客さまに見ていただく機会がありました。絵本を手に取っていただいた多くの出版社やプレスの方々より、「こちらのブランドはこんなことまでやるのですか」という驚きの言葉や、「ブランドの世界観の表現としていいですね」というお褒めの言葉をいただき、「言葉で説明してもわからないようなことが、簡単な絵と文章ですごく伝わった」というようなありがたいご意見をたくさんいただきました。
絵本や絵本以外の冊子など、今後作ってみたいものはありますか。
絵本というツールのよさを知ったので、これからも弊社からのメッセージを伝える手段の一つとして生かしていきたいです。今回出した「育てるタオル」の絵本は、商品全体をカバーしています。ですが、「育てるタオル」ブランドには、枝分かれした新しいシリーズが4種類ほど出ており、それぞれ「こういう人に使ってもらいたい」「こういう生活の中にあったらいいな」というようにテーマが分かれています。ですので、今後はそれぞれのシリーズのイメージをイラストで表現するなど、そういったものを作っていきたいと考えています。
「ガップリ!の絵本」をご利用いただいた感想はいかがですか。
今回の絵本の本文用紙や、表紙の裏などに使う見返しの用紙については、特別な紙を選ぶことができました。そういったこちらの要望に融通を利かせてもらえたのがありがたかったです。今後も選択肢の幅がさらに広がっていけば、弊社としてもますます利用しやすくなるだろうと思いました。
お話を聞いただけで素晴らしいタオルだということがわかる、「育てるタオル」のブランド愛が伝わってくるインタビューでした。
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ガップリ!の絵本ギャラリー
お客さまが上製本(ハードカバー仕上げ)で製作したオリジナル絵本を一部ご紹介しています。
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シンプルな絵と言葉でブランドイメージを伝える3冊の絵本
「育てるタオル」というタオルがどんな商品なのかを伝える三部作の絵本です。シックでシンプルなデザインの絵本で、読者はお客さまや取引先などの大人向けになります。3冊の内容はタオル生地の仕組み、タオルができるまでのストーリー、タオルの育て方(使い方)に分かれ、写真は一切使われていません。このユニークな企画にチャレンジしたお話を、株式会社英瑞のご担当者様にうかがいました。
難しい内容もイラストだとわかりやすく、
雰囲気が柔らかく伝わると思います。
「育てるタオル 育てる暮らし」という3冊の絵本を作ったきっかけは何ですか。
「育てるタオル」とは、弊社のタオルのブランド名です。このタオル生地の特殊な糸の仕組みや、タオルを上手に洗って、上手にふっくらと「育てる」仕組みを言葉だけで説明するのは難しく、販売員や営業担当者が苦労していました。そこで、そういった説明をお客さまや取引先の方に楽しく理解してもらえる方法はないかと考えた時に、絵本というツールで表現したらどうかと思いついたのがきっかけです。
「育てるタオル」の説明ツールとして絵本を選んだ際に、写真を一切使用せず、絵にこだわったのはなぜですか?
今回の絵本は大人向けではありますが、子どもに何か教える時のような感じで、できるだけかみくだいて説明しようと思っていました。そのため、絵と短い言葉で表現したいと考えました。難しい内容もイラストだとわかりやすく、雰囲気が柔らかく伝わると思います。こうした理由から、本当に伝えたいことをわかりやすく伝えられるかなと思って絵に決めました。
今回は上製本というしっかりとしたハードカバーの絵本ですが、これを選んだ理由は?
「育てるタオル」は上質な暮らしを求めてお買い上げになるお客さまが多く、ギフトに選ばれる方もいらっしゃいます。そのようなターゲット層を意識して、できるだけ高品質で、高級感のある絵本に仕上げたいと思ったのがきっかけです。「ガップリ!の絵本」サイトを最初に見つけたのは、今回の絵本のデザインを担当したデザイナーです。インターネットで印刷関連のサイトをいろいろ見ていた中で、このサイトがわかりやすく説明していて、上質な仕上がりの絵本が期待できるということで薦められました。
販促物としての絵本を作ることは、どうやって決まっていたのですか。
そうですね。すでに販促リーフレットはさまざまなものがあるのですが、伝えたいことをより凝縮したものとして、絵本を作ることに決めました。もともと「育てるタオル」ブランドでは、他社ではあまりやらないような企画にチャレンジしてみようという方針があります。そういったチャレンジの一つとして、絵本というのは少し変わった切り口であり、「育てるタオル」という商品にも適しているのではないかということで、企画がはじまりました。2年前の2020年にオープンした表参道ショールームでは、お客さまが梱包をお待ちの際などに絵本を手にとって読んでいただいております。
絵本のターゲットは、ショールームや百貨店にいらっしゃるお客さまですか。
そうですね。ほかにも、今後深くお付き合いするかもしれない取引先や、代理で販売してくださる方たちにもお渡ししようと思っています。この方たちに、「こんな思いで『育てるタオル』を作っています」とか、「こんなふうに普及させてください」と伝える時に、普通は言葉で伝えたり、営業資料のようなものをお見せしたりします。その一歩前の段階でこの絵本をお渡しして、「育てるタオル」はコンセプトを大事にしているブランドだということを、しっかりとお伝えしたいと考えています。そういった目的のためにも、絵本は非常に便利なツールだと思います。
子ども向けとは違って大人をターゲットにしているので、
海外の絵本などを取り寄せて参照しながら、
大人向けのデザインに仕上げました。
テーマを三つに分けて三部作にした理由は何かありますか。
もともとは1冊にまとめるつもりで進めていたのですが、伝えたいことを厳選していく中で、三つの要素が浮かび上がってきました。基本のキーワードは「タオルが育つ糸」で、その「糸」の秘密を説明したのが、のちの三部作の1作目『タオルが育つとはどういう事?』になります。そして、「育てるタオル」ができるきっかけや、どのような思いでタオルを企画・製作していったかという重要部分が『理想のタオルができるまで』です。また、商品がお客さまに渡ったあとに、そのお客さまとタオルとの生活の中での関わり方を考えたのが『お洗濯のコツ』になります。これらはいずれも「育てるタオル」の中で大事にしていることです。ですが、この三つの要素を1冊に詰め込んでしまうと、乱雑になって伝わりにくくなってしまいます。そこで、思い切って三部作にして、それぞれの要素を分けて伝えようということになりました。
絵本づくりで、難しかった点やこだわった点はありますか。
絵の色が全体的に彩度を抑えた色味になっているので、暗すぎない印象にすることを意識しました。また、三部作はいずれも微妙な色合いなので、印刷で色が飛んでしまわないように、仕上がりを慎重にチェックしました。トーンが全体的に暗い中で、タオルのふわふわ感を際立たせたいと思い、タオルだけ白で表現しています。その白が美しく出ているかどうかはもちろんですが、その白の中に、薄いテクスチャ表現がついているのです。それがうまく印刷できるのかが問題でしたが、デザイナーからも、きれいに仕上がったとの評価をもらいました。絵本とはいえ、児童書のような子ども向けとは違って大人をターゲットにしているので、海外の絵本などを取り寄せて参照しながら、大人向けのデザインに仕上げました。
絵本のなかの文字は、日本語と英語の2言語で書かれていますが、外国のお客様さまもターゲットにされているのですか。
そうですね。弊社はボストンに支社があって、そこでも「育てるタオル」を販売しており、今後もさらに広げていきたいと思っています。また、この絵本を通じて日本と海外をつなげられるようになればという思いもあり、英語表記を採用しました。
先ほど、海外の本を参考されたとうかがいましたが、みなさんで研究されたのですか。
研究というほどではありませんが、参考になりそうなものをいくつか持ち寄って、子ども向けではなく、こういった路線がいいよねというような話はしました。その時は海外の絵本だけではなく、モノクロの建築物の写真集のようなものも持ってきていて、そういった本のデザインも参考にしながら制作していました。横型の判型も、最初は正方形にしようかと迷ったりはしたのですが、横型の方が手に取りやすく、開いた時に横に大きく広がって楽しそうだということで、横型に決めました。
新入社員に配布するなど、社内における「育てるタオル」への
愛情を深めるためのツールとしても活用したいと思っています。
絵本ができ上がった際の感想はいかがでしたか。
コロナ禍で世界が変化しつつあったころに、この企画がはじまりました。絵本を作るのが初の試みだったこともあって、内容を詰めて、絵を描いてという作業が非常に大変だというのもはじめて知りましたね。それが1年半から2年を経て、ようやく形になったときは、やはり感動しました。三部作になったりして時間はかかりましたが、いつもの製品のパンフレットができた時とは、また違ったうれしさがありました。
絵本はショールームやショップに置かれているんですか。
現在は、表参道ショールームをメインに置いています。また、コロナ禍で機会は少ないのですが、今後は各所でポップアップ(期間限定で開設されるショップ)などがあった時に持っていきたいと思っています。先日、一般のお客さまも見に来られる大きな展示会があったのですが、そこでディスプレイとして置かせていただき、お客さまに手に取っていただいていました。
今後、ほかにどのようなかたちで絵本を活用していこうとお考えですか。
お客さまに対して、絵本をどのように活用していくかというのもあるのですが、まずは社内で「育てるタオル」の知識を深めてもらうために、絵本を利用したいと考えています。「育てるタオル」ブランドへの思いを発信する時に、社員の人には絵本を読んでいてもらいたいという気持ちが強くあります。まだどのように活用するかは決まってはいないのですが、新入社員に配布するなど、社内における「育てるタオル」への愛情を深めるためのツールとしても活用したいと思っています。
絵本をご覧になった方からの評判はいかがでしたか。
先日、新商品のお披露目会で商品と一緒に絵本を展示し、お客さまに見ていただく機会がありました。絵本を手に取っていただいた多くの出版社やプレスの方々より、「こちらのブランドはこんなことまでやるのですか」という驚きの言葉や、「ブランドの世界観の表現としていいですね」というお褒めの言葉をいただき、「言葉で説明してもわからないようなことが、簡単な絵と文章ですごく伝わった」というようなありがたいご意見をたくさんいただきました。
絵本や絵本以外の冊子など、今後作ってみたいものはありますか。
絵本というツールのよさを知ったので、これからも弊社からのメッセージを伝える手段の一つとして生かしていきたいです。今回出した「育てるタオル」の絵本は、商品全体をカバーしています。ですが、「育てるタオル」ブランドには、枝分かれした新しいシリーズが4種類ほど出ており、それぞれ「こういう人に使ってもらいたい」「こういう生活の中にあったらいいな」というようにテーマが分かれています。ですので、今後はそれぞれのシリーズのイメージをイラストで表現するなど、そういったものを作っていきたいと考えています。
「ガップリ!の絵本」をご利用いただいた感想はいかがですか。
今回の絵本の本文用紙や、表紙の裏などに使う見返しの用紙については、特別な紙を選ぶことができました。そういったこちらの要望に融通を利かせてもらえたのがありがたかったです。今後も選択肢の幅がさらに広がっていけば、弊社としてもますます利用しやすくなるだろうと思いました。
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