インタビューページ『だって、くまだもの~歯医者さんへいく~』|上製本(ハードカバー仕上げ)のオリジナル絵本が50冊からつくれる

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オリジナル絵本インタビュー 
『だって、くまだもの~歯医者さんへいく~』

コンシェルクリニックグループ様製作のオリジナル絵本『だって、くまだもの~歯医者さんへいく~』

/ 歯医者さんを怖がらないで、という想いも。 /
かわいいくまを通して、歯磨きの重要性を啓蒙する絵本。

『だって、くまだもの』は、ハチミツが大好きな子ぐまが歯磨きの大切さを知るお話で、予防歯科を啓蒙するために作られた絵本です。著者で歯科医師の小谷航先生、イラストレーターの齋藤稔さん、クロスメディア・パブリッシング編集部の阿波岳さんをお招きし、この絵本の制作秘話をうかがいました。

本ならお子さん親御さんコミュニケーションツールになるし、
しかも今回お話だけではなくなんかもありますしっていう。

ビジネス書が中心のクロスメディアさんで、絵本を作ることになった経緯は。

左から、阿波さん、先生、齋藤さん(オンラインで参加)

▲今回インタビューにお答えくださった3名。左から、阿波さん、小谷先生、齋藤さん(オンラインで参加)

阿波さん

もともと昨年夏に歯の書籍を出版させていただいて、くまはその中に出てくるキャラクターなんですね。先生の方ですでにお作りになられていたキャラクターで、これ書籍に使わせてもらえますかってお願いしたんです。その時に、齋藤さんにいろいろなシーンを描いていただいたので「これ絵本にできますね」っていう話が雑談ベースでスタートして。それで、やっぱりキャラクターをもうちょっと前に出していきたいっていう先生の想いと、齋藤さんもくま好きで「くま友だち」という繋がりから「絵本の出版、クロスメディアさんでできませんか」というところで「やりましょう」っていう流れになったんです。

キャラクターはどうして作られたんですか。

小谷先生

僕がくま好きなのでくまのキャラクターにしたんですが(笑)、病院グループのキャラクターとして認知しやすいような形で、丸みを持たせてみたいな感じで作ったものを、知り合いがこの形に仕上げてくれました。一応、設定上は絵本の子が将来キャラクターのくま先生になることになっています。

阿波さん

実はキャラクターの名前がまだ決まっていなくて。絵本に出てくる先生が初代のくま先生で、子ぐまがこのお話の中で歯の大切さを知って歯科医師を目指すっていう、言うなればエピソード0ですね(笑)、親子の模様からまず描いていってという。

齋藤さん

それは大河ドラマだ(笑) 。いやでも本当にかわいいキャラクターだったので、このかわいさをどうやって引き出そうかなっていう感じで、ポーズとか仕草とか、そういうのを考えて描いてましたね。

絵本に登場する、くま先生のぬいぐるみ

▲絵本に登場する、くま先生のぬいぐるみも一緒にインタビューに参加

この絵本を作った目的は何ですか。

小谷先生

今の歯科医療、まあ医療全体にそうなんですけど、予防がメインという考え方に変わってきていて、歯科治療の予防ってやっぱり歯磨きなんですよね、一番は。痛くなってから磨きはじめるんじゃなくて、本当に楽しみながら磨いていただけるように、予防が少しでも浸透するようにっていうのが思いの一つで。それと、基本的にこの子ぐまが僕なんですよね。この小っちゃい子が僕で、結果的に歯科医師になったけども、僕も歯医者は好きな場所ではないですし、みなさんも同じだと思うんですよね。子どもに関しては、椅子に座るところから大変っていう子も多いので、そういった歯医者の敷居を下げる意味合いでも何かあればなっていうのは僕もずっと思っていて、それで絵本ならお子さんと親御さんのコミュニケーションツールになるし、しかも今回はお話だけではなく歌なんかもありますしっていう。

絵本の中にある歯磨き歌ですね。ちゃんとした曲もあるんですか。

阿波さん

この歌は齋藤さんの鼻歌からスタートしているんですが、実は齋藤さんのご子息が作曲とかをなさっていて、絵本の歯磨き歌を実際に楽曲にしていただいているんです。 YouTubeのチャンネルの方だけは先出ししていて間もなくリリースっていう状況なんですけど、くまの絵描き歌というのも齋藤さんアイデアで進んでいますし、ゆくゆくは先生のクリニックで流してもらって子どもたちにサブリミナルで訴えたり(笑)、くまがアニメで動いてみてもいいのかなと思っています。

齋藤さん

子どもが幼稚園帰りにみんなで口ずさめれば面白いかなと思って作ったんですよね。歯磨き歌って僕たちが子どもの頃もあったじゃないですか。そのノリですね。昔の歯磨き歌を現代のものに塗り替えられないかなっていう野望で(笑)、流行ればいいなと思っています。スーパーの魚売り場で流れている歌みたいに、本屋でも絵本の前で流して欲しいですね。このストーリーは、子どものワクワクとかドキドキとかが一通り全部入っていて、見た時にこれはすごいなと思ったんです。だから、いろんなアイデアはストーリーに引っ張られてポンポン出てきましたね。

オリジナル絵本の中にある、歯磨きの歌のページ

▲絵本の中にある、歯磨きの歌のページ

この絵本でこだわったポイントはどこですか。

阿波さん

絵が一番こだわりましたね。前提としてストーリー自体すべて先生に考えていただいて、それを元に齋藤さんを含めてディスカッションをして、どういう絵がいい、こう見せたいああ見せたいっていうのをフィックスしていったんで、一般的な絵本の作り方がどうなのかあまり把握はしていないんですけども、話と伝えたいことを先生から汲み取って絵にしていくということを今回はさせていただきました。

齋藤さん

絵的には先生のもともとのキャラクターを、どうやって魅力的に伝えるかっていうのが一番で。いかに子どもたちに受け入れてもらえるようにするか、お母さんたちが見た時にかわいいっていう印象が残るかどうかが勝負かなって思ったんで、その辺りに気をつけて描きました。それとウチの奥さんが幼稚園で美術の講師をやっていたことがあって、相談したら歌とか手遊びとか、あと迷路とか、子どもがよろこぶものを盛り込んだらいいんじゃないってアドバイスをくれたんです。それで、歌のページをちょっと作って歌詞をつけて、この歌詞はどういう曲かなとかってまた適当に鼻歌で歌って、それがだんだん曲になって…。みたいな感じで、どんどん広がっていったんで面白かったですね。

完成した絵本とイラストのラフ画

▲絵本に使われたイラストのラフ画

いろんなサイズやいろんな種類のものを、たくさん作っているっていうところで、
印刷してプロフェッショナルだなって思いました。

「ガップリ!の絵本」を選んでいただいた理由は。

阿波さん

決め手はやっぱり製作実績の数ですかね。いろんなサイズやいろんな種類のものを、たくさん作っているっていうところで、印刷に関してプロフェッショナルだなって思いました。あと、お恥ずかしい話、絵本をウチから出したことがなくて本当に素人に近いかたちだったので、実際に相談で直接うかがって担当の方から丁寧に絵本のことを教えていただくうちに、ここでお願いできればちょっとわからないことがあっても聞けるんじゃないかなという思いもありました。データだけ作って入稿しても、ちゃんとできるかどうか最初はどうしても不安なんですよね。なので、そういったところもサポートをしていただけそうだなと感じて、「ガップリ!の絵本」さんなら信頼してお任せできるんじゃないかと判断をさせていただきました。

絵本が完成した時の感想をお聞かせください。

3人がインタビューを受けている様子
阿波さん

社内でも絵本を作ったことがなかったので、一同騒然で「おー、絵本だ」みたいな感じになりまして(笑)。手触りとかも含めて本当に自分が小さい頃に見ていたようなしっかりとした絵本が届いて、ちゃんとモノになったという感動が大きかったですね、僕は。

小谷先生

本当に同じですよ。「ウチのくまがいる!」みたいな感じで(笑)、イメージ以上のものができましたし。作っていただいて本当にありがとうございます。

齋藤さん

ハードカバーのこの形態の絵本ははじめてだったので、うれしかったですね。感動しました。子育ての時にいろんな絵本を見てきて、自分でも本当にそれを作ったっていう感じで、図書館に置いても不自然じゃないなって。いろいろ感慨深かったですね。

絵本は販売されているそうですが、それ以外の用途や評判を教えてください。

阿波さん

何冊か先生のところにあって、先生の近くの医院を中心に販売の展開をいまさせていただいています。あとは図書館とか保育園とか、ウチの会社関係のところにお送りさせていただいて、歯磨きを啓蒙するがために絵本を広めてますね(笑)。書店の方には僕も少し営業に回りまして、いつもの担当の方には「クロスメディアさんで絵本ですか?」みたいな感じでちょっと笑われたんですが、会社や出版界に新たな一石を投じられたかなと、本当にクロスメディアできたかなと思います。

小谷先生

コロナ禍なのでいろいろ問題はありながらもなんですが、複数あるクリニックやグループの耳鼻科でも一応は読めるように置いています。「かわいいね」っていうのであったり、ただ「くま、くま!」っていうのであったり、子どもたちはよろこんでくれているようです。でも、感動気味に感想を言ってくださる患者さんも結構多いんですよ。

齋藤さん

ウチの奥さんは本当に楽しみにしていたんで「本物ができたね!」ってよろこんでくれました。あと親にも「夢が叶ったよ」と言って贈ってしまいました(笑)。子どもが小さければよかったなとは思うんですけど、もう成人しちゃってるんで、いずれは孫にでも読み聞かせたいなと思っています。

書店に並び販売されている『だって、くまだもの ~歯医者さんいく~』

▲書店に並び販売されている『だって、くまだもの ~歯医者さんいく~』

絵本に対する見方や意識の変化などはありましたか。

阿波さん

どの本よりも手触りとかで絵本が一番いいなというのは思いますよね。普段は文字や図版が中心の書籍に携わることが多く、絵本は作っていて楽しいし、心が躍ります。個人的にはセリフが難しいなと作ってみて思いましたね。この言葉がいかに子どもに刺さるかとか、この言葉はわかるかなとか、ここ漢字にした方がいいかな、ルビふった方がいいかなっていうのは、結構新しい編集の観点かなと。そういった意味では絵本で子どもたちに伝えるっていうことの難しさを感じました。そこは勉強になったとともに今後、ほかの絵本への見方もちょっと変わってくると思いますね。

小谷先生

僕はまだ子どもがいるわけではないので、絵本は自分の幼少期に親しんだくらいで、クリニックの絵本もこれだから置きたいっていうのは正直なかったんですね。それが今回、絵本を作って絵本コーナーにも行くようになり、「この絵本は700万部突破か、おーすごい」とかって見るようになり、絵本って楽しいなと思うようになりましたね。

齋藤さん

今回は、絵の表現もあまり絵本にはないような線があったり、「プンプン」とかの擬音があったり、ちょっと漫画寄りなんですね。そっちの方が先生の思いを素直に子どもたちに伝えられるかなって思って描いたんですが、その辺の読む人への伝わり加減っていうのは前よりも気にするようになりましたね。

今後も何か展開があるんでしょうか?

阿波さん

実は鋭意二作目を構想中でして。次に先生が絵本にしたい熱意のある分野がインプラント治療なので、この治療についてもうちょっとわかりやすく伝えられないかなと。なので、小さい子が読むというよりかは大人が見て「こういうことなんだ」っていうのを、落としどころで探っている最中ですね。

小谷先生

これ、結局コンセプトとしては、子ども向けだけれども大人も楽しめる絵本みたいな感じで考えています。

齋藤さん

子どもが見た時に「かわいい」ってわかって、大人が見た時に「ああ、なるほど」ってわかるのが理想かなと思いますね。だから両方楽しめるみたいな。

阿波さん

あと、LINEスタンプもありまして、これも齋藤さんに作っていただいたんですけど。二弾、三弾といきたいですね。表現数を増やしていきたいです。

齋藤さん

もともと僕がLINEスタンプを作っていて、だから敷居が低かったんですよ。それで「LINEスタンプどうですか」って聞いたら「やりましょう」って。

小谷先生

現状、くま友だちの共通言語みたいになってます (笑)。でもまあ、今回は予防ですけど、さまざまな医療に対してくまで啓蒙していければっていうところで、本当にいろいろと手を広げていますね。

絵本を開いて見せながらインタビューを受ける阿波さん

「ガップリ!の絵本」をご利用いただいた感想はいかがですか。

阿波さん

本当にはじめてで、右も左も正直、絵本に関してはわからなかったんですけど、いろいろと親切にお教えいただいてありがたいなと思いましたね。絵本の製作過程がすごい勉強になりましたし、データを入れただけでは自分の思ったものは出てこないだろうなという不安も、やり取りの中で解消できました。最初、こちらにうかがわせていただいた時には、たくさんのパターンも見せていただいて、お陰で絵本で表現できる幅が広がったと思います。また何か絵本を作る時の選択肢が増えましたね。

ぬいぐるみのくま先生にもご登場いただき、ありがとうございました。今後の展開も楽しみですね。

▼絵本に登場する歯みがき歌はこちらから視聴できます!

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